国交40年記念式典中止に=尖閣国有化が原因、異例の事態―「適当な時期に」・中国
時事通信 9月23日(日)15時25分配信
【北京時事】今月29日の日中国交正常化40周年に合わせて27日に北京で予定されていた大規模記念式典が中止になったことが分かった。主催者である中国の対日交流団体「中日友好協会」が23日、式典を取りやめたいと日本側関係者に一斉に通知した。複数の日中関係筋が明らかにした。
国営新華社通信によると、中日友好協会責任者は「当面の情勢に鑑み、適当な時期に調整することを決定した」と述べ、日本政府による沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)の国有化が原因で中止になったことを事実上確認した。同協会としては29日の記念日に合わせた式典は断念したが、日中関係が改善すれば、年内に40年を記念する行事の開催を改めて検討する方針だ。
中国側は1972年の国交正常化以降、10年ごとの節目に大規模な記念式典を開催してきた。今回も中国側は今月19日、日本側に「予定通り行う」と伝えていたが、中止に追い込まれる異例の事態になった。
中国側は、記念式典は開催しないものの、招待済みの日中友好7団体会長が訪中する場合には唐家セン・中日友好協会会長(前国務委員)ら要人が会談すると伝達した。日中友好協会会長の加藤紘一自民党元幹事長や日中協会会長の野田毅元自治相らは訪中する予定。