消防車の水、届かない！―北京のＴＶ局12539;高層ビル火災

北京市内の中国中央電視台（中国中央テレビ、ＣＣＴＶ）の建設中の新ビル「北配楼」で9日夜に発生した火災で、効果的な消火活動ができなかったことが分かった。高層ビルの防災で、問題点が明らかになったという。火災発生は午後8時半ごろとみられている。午後9時までには火は大きく燃え広がった。午後10時ごろには、内部で構造物が落下したとみられる大きな音も響いた。火は屋上付近から下の階に向かって燃え広がった。現場付近に集まった群衆によると、ビルの上で元宵節（旧暦1月15日）を祝う爆竹や花火をする人がおり、引火したという。

　　現場には消防車両数十台が駆けつけ消火にあたったが、ビル上層部に水は届かなかった。北京市内で最も高い場所まで放水できる消防車を投入したが届かず、一時は懸命の放水にもかかわらず、火の勢いがますます強くなったという。

　　中国では住宅など不動産販売の不振が続いている。大都会の住宅物件はほとんどが高層マンションのタイプであるため、中国人ジャーナリストによると、「火災の恐ろしさを目の当たりにしたことで、購入意欲に悪影響が出る可能性もある」という。（編集担当：如月隼人）