<日銀>決定会合で追加金融緩和見送り円急騰108円台 株価500円超下落

来源: 2016-04-27 21:41:14 [博客] [旧帖] [给我悄悄话] 本文已被阅读:

<日銀>決定会合で追加金融緩和見送り 現状維持に

13時04分配信 毎日新聞

黒田東彦日銀総裁=藤井太郎撮影
拡大写真
黒田東彦日銀総裁=藤井太郎撮影
 ◇2%物価目標達成時期、半年先送り

 日銀は28日の金融政策決定会合で、追加金融緩和の見送りを賛成多数で決めた。マイナス金利と国債の大量購入を柱とする大規模な金融緩和を現状のまま維持する。一方、2017年度の物価上昇率の見通しは前年比1.8%から1.7%に下方修正。2%の物価上昇目標の達成時期を従来の「17年度前半ごろ」から「17年度中」へと約半年先送りした。目標達成時期の先送りは今年1月に続き4回目。13年4月の「異次元緩和」導入当初は「2年程度」とした目標達成時期は4年半程度かかることになり、18年4月に任期を迎える黒田東彦総裁の在任中の目標達成は瀬戸際に追い込まれた。

 ◇円急騰108円台 株価500円超下落

 日銀は、2月に導入したマイナス金利の効果を見極めるため、現時点での追加緩和は必要ないと判断したもようだ。追加緩和見送りを受けて、東京外国為替市場の円相場は一時、1ドル=108円台まで円高?ドル安が進み、東京証券取引所では株価が急落。日経平均株価は前日終値比500円超下落し、1万7000円を大幅に割り込んだ。

 この会合でまとめた中期的な経済?物価の見通しを示す「経済?物価情勢の展望(展望リポート)」では、物価上昇率の見通しについて16年度は従来の前年比0.8%から0.5%に、17年度は0.1ポイント引き下げた。新たに公表した18年度は1.9%とした。景気の基調判断は「基調としては緩やかな回復を続けている」と据え置いた。年明け以降の円高?株安の流れが落ち着き始めており、マイナス金利の効果が浸透すれば設備投資や個人消費が回復するとの見方を維持したとみられる。

 日銀はこれまで物価見通しの下方修正を「原油安が要因」と説明してきたが、今回は「成長率や賃金上昇の下振れ」を理由とした。日銀の金融緩和策だけで経済成長や賃金上昇を促すことができるかどうかは一段と不透明になっており、今後は政府の財政出動や成長戦略の加速など「政策総動員」を求める声が強まる可能性がある。

 黒田総裁が同日午後、記者会見で決定理由を説明する。【安藤大介】